こんにちは。
今回は建設業と社会保険について簡単に書きたいと思います。

社会保険の種類

社会保険は4つに分類できます。

労災保険

業務上や通勤中のケガや病気に対して給付が行われる制度

雇用保険

失業時に給付を受け取れたり、再就職を促すための制度

健康保険

病院で診療してもらった時に3割負担になったり、ひと月の医療費が一定額を超えた場合に還付請求できる制度
その他には出産手当、傷病手当などがある

年金保険

働けるうちに将来に備えて保険料を納めることで、老後に給付を受け取れる制度

建設業界における社会保険

業界の高年齢化に伴い、若手の人材不足が深刻です。
将来的には更なる人手不足も予想されています。
現在でも、業種によっては、いくつか現場を掛け持ちせざるを得ない状況もあるみたいです。

社会保険に加入すると当然、負担は増加します。
しかし、社会保険が完備されていない職場は若者も敬遠しがちです。
すなわち、優秀な若手人材を確保できないことにも繋がってしまいます。
また、ハローワークに求人が出せないのも痛手ですよね。
業界の処遇改善が急がれます。

国は平成29年度までに社会保険加入率100%を掲げており、指導も強化されてきています。
具体的には以下の通りです。
・建設業許可の申請や更新時に社会保険加入の指導
・元請の下請に対する社会保険未加入者の工事現場入場制限
・経営事項審査(公共入札を考えている際に必要となる審査)の減点対象
・国の直轄工事において社会保険未加入者の排除(の拡大)
などです。

近年は建設投資の大幅減に伴っていわゆるダンピング受注が激化し、そのしわ寄せが賃金低下をもたらし、
企業と労働者が法定福利費(社会保険などの会社負担分)を適正に負担しない社会保険未加入者が多数存在しています。
こうした状況を改善するため、国は上記のような指導を行っています。